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二週間ぶりのご無沙汰です。さて、今回の「とり×とりのすみっこ」はキャラクターの裏話はひと休みということで世界観とシステムについてです。
瓜南市全景。駅挟んで北側が旧市街地、南側が開発されつつある新市街地となっている。
カボチャの名産地、ということで設定された『瓜南市(うりなみし)』
作中では殆ど語られませんでしたが、実は結構細かく設定を作っていたりなんかしました。
ちなみに、最初に作ったメモはこちら。
今回の『とり×とり』はイメージ的に関東だったので、『関東でカボチャの名産地といえば茨城県だよなあ』ということで、『瓜南市』は茨城県の南部をイメージして設定しています。
まあ、明確に何処、というわけではないのですが。
ただ、玉沢は関西出身(三重県)・大阪在住で、ぶっちゃけ『茨城県』といってもイメージがわかないので、開発の初期につくばエキスプレスに乗って、筑波の方(正確には筑波学園都市のちょっと手前)まで取材に行ったりしました。
元鉄として、つくばエキスプレスには一度乗ってみたかったんですよねえ(笑)。いや、まあ、そういう公私混同は置いておいて(笑)。
生家は三重県の田舎の方なので、『田舎』のイメージっていうのは何となくわかるんですけど、『都市部から近い田舎』というのはちょっと雰囲気違うんじゃないかな、なんて思っていたりしたので、そう言った空気を感じることが出来たのは、その後の開発に役だってくれました。
今度は是非、ハワイが舞台のゲームでも作って、七泊八日くらいで行ってきたいと思います(笑)。
そんなことホントにやっちゃったら、各方面から三回くらい殺されそうですが(笑)。

なみにその取材の結果は『とり×とり』の背景にも生かされていまして、町外れの田園風景とかは現地で撮ってきた写真をモチーフにしていたりします。
もっとも、主人公、俊介の住んでいるアパートの界隈は、私の現在すんでいる家の近所、駅前は東京のJRの某駅。
ショッピングモールは、神奈川県の某所がモデルだったりして、結構あちこちハイブリッドだったり(笑)。
瓜南市郊外の田園。和美の家はこの辺りにあります。
俊介の住むアパート周辺。中央の建物がアパート。右隣は銭湯でアパート裏遠景にはアシュタロテ達の住む洋館が見えます。
、俊介たちの通う学園は、母が昔農業科のある学校に行っていたので、その当時の写真を見せてもらったりしていますし、アシュタロテ様のお屋敷は、東京にある某有名な洋館と、映画のアダ○ス・ファミリーに登場するお屋敷をモデルにしています。
現地の雰囲気をまんま投影するのもつまらないと思い、その辺りは色々遊んでみました。
アシュタロテ達の住む洋館
まあ、結局のところ田舎育ちの玉沢の、『理想の田舎』が『瓜南市』と言えるでしょうか。
ぶっちゃけ、こんな街があればすんでみたいですよねえ。
光回線と、ヨド○シかビッ○は必須ですけど(笑)。
『とり×とり』『お約束』を目指したということもあって、システム的にそれほどこっているわけではない、スタンダードな作りになっていると思います。
ただ、やっぱりまんま『お約束』の『スタンダード』ではおもしろみに欠けますので、それをどうしたものか、と考えて生み出されたのが『とり×とりメーター』でした。
テーマというか、キャッチコピーというか、とにかく『とり×とり』を一言で説明する言葉として、『trick or treat』という言葉があるわけですが、それを視覚的にわかりやすく、かつ楽しげな感じで表現できないか、とまあそんな事を考えまして、スタッフ一同むむむ、と頭を付き合わせてうなった結果だったりします。
『とり×とりメーター』は、アシュタロテ様の意に沿うこと、喜ぶことをすれば上がり、意に沿わないこと、怒ってしまうことをすると下がるという設計になっていて、その値によって、今後の展開(進むルート)が変わるという形にしていたのですが、一つだけ変わらないことがありました。
それは、どっちに転んでも和美ちゃんはえらい目(エロい目)に会うと言うこと(笑)。
程度の違いや方向性の違いはありますが、まさにエロ担当の面目躍如と言ったところでしょうか(笑)。
「とり×とりメーター」。ルート分岐の指標としても役立ちます。
んなわけで『とり×とりメーター』は物語の流れを決定する大事なものであり、同時にユーザーの皆さんに楽しんでいただくための仕掛けでもあったわけですが、反面、最初の段階での分岐が終わってしまうと、その後お話しに絡んでくることがない、というのが玉沢個人としては、ちょっぴり心残りだったりもします。
もっと最後まで、色々楽しい仕掛けにしたかったなあ、というのはまあ、今だからこそ言えることなのですが(笑)。
その心残りは、是非是非、今後の作品に生かしていきたいと思います。
コンフィグ画面。クリックするたびに「ゲコゲコ』と鳴きます。開発初期の段階ではマウスをアイコンに乗せるだけで「ゲコゲコ」と鳴いてカエルの大合唱ができました。が、あまりにうるさすぎて仕様変更されました。
なみに、もう一つユーザーの皆さんに楽しんでいただこうと思って仕込んだのが、『カットイン』のシステムでした。
こちら、細かいことはまた別の機会にと思いますが、絵師である田石人さん(すみっこちゃんの四コマを執筆してくれている人です)の持っている独特の雰囲気もあって、非常に面白いものになったと思っています。
こちらも、今後もっともっとパワーアップさせて行きたいシステムですね。

さてさて、それでは今回はこれにて。
次回はまた、キャラクターについてのお話しをさせていただこうと思います。
(文/玉沢円)
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